1. ホーム
  2. 喘息・予防と治療

喘息・予防と治療

まず、喘息の予防や治療に必要なのは、患者さんの話、あるいは患者さんの身体状況から喘息を疑うことです。

1993年に米国のNIHから出版された、『喘息治療のプラクチカルガイド』によれば、以下の症状が見られたら、喘息を疑う根拠となり得るとあります。

その主な喘息の症状

  • 夜間、咳や呼吸困難で目覚める
  • 夜間、咳や呼吸困難時、のどがゼーゼーなる
  • 喘息の治療薬で症状が改善したことがある
  • 息切れのため歌を歌えない
  • 電話で話をしていると息切れを感じる

これらが主な喘息の症状です。該当する方は喘息の可能性があります。自分で気がつかなくても、安静時息切れの初期症状が潜んでいることがあります。

また、呼吸困難を呈して救急外来を訪れ、聴診にて胸部の全域で喘鳴が聴取される、さらに、酸素飽和度の低下が認められるなども特徴的な身体所見です。 1991年、アメリカの呼吸器学会にて、次の3つの内容をすべて満たしたものを気管支喘息とすることと規定し、これは現在広く世界中で用いられています。

  1. 呼吸困難などの気道閉塞症状が繰り返し生じる
  2. その気道閉塞の可逆性が認められる
  3. その他の疾患が否定できる

ピークフローメーターで朝と午後とで変動が認められるのも、診断価値があると認められています。

喘息の予防

気道の炎症の予防は、屋内のダニなど抗原の除去、気道ウイルス感染の防止などが重要です。屋内でのペットの飼育は、この意味でも推奨できません。そのほかに、忘れてはならないものとして喫煙があります。副流煙による二次喫煙も含めて、喫煙は喘息の増悪因子であり、また吸入ステロイドの働きも抑制することが最近明らかにされたので、喫煙は喘息患者には禁忌であるとはっきり伝える必要があります。

喘息の治療

気道炎症の抑制、改善に最も有効なのは、吸入ステロイド薬です。特に吸入に限定するのはステロイドの副作用を回避するためです。毎日のように喘息発作のある人は、吸入ステロイドを連日定期的に吸入する必要があります。

最近では、より効力の強いフルチカゾン、ブデソニドなどが市販されるようになり、従来の半量ですむようになりましたが、発作がおこってから吸入ステロイドをはじめた場合、気道症状の改善が認められるようになるには、数日の経過が必要です。さらに、症状の強い発作を伴う人は、多くは経口や静脈内へのステロイド薬の全身投与による治療を行います。 このほか、気道収縮の抑制には、やはり気管支拡張薬の投与が有効です。